沖縄の夏の夜

若さってすごいなぁと思うのは、ママたちの身体が驚異的な早さで回復するのをみるときかもしれません。 

今入居している方は第二子のベイビーちゃんの出産で入居した方で、 第一子ちゃんもいるので大変だから、母乳は無理しないでいいねと当初は話していたのですが、1月からおにわで働いてくれている助産師さんと産科が長い看護師さんのケアを受け、母乳をあげることを決めました。 

 

毎回しっかり搾乳してせっせと飲ませて量も十分、なによりママとベイビーちゃんがしっとり落ち着いているので、「ほんとえらいなぁ。……それにしてもこれだけあるとひとにあげられるね」と声をかけると、「上間さん、もらう？」といわれました。

もらいません。

彼女たちが自分の生活を切り取ってみせてくれるときも、やっぱり若さってすごいなぁと思います。 

これまで絶対音感のあってなんでもピアノでひけるママ、手先を細やかに動かして作ってしまうママ、冷蔵庫にあるもんで美味しいものをちゃっちゃとつくってくれるママ、工工四よめて三味線がひけるというママ、とにかく彼女たちはさらりといろいろやってみせてくれますが、それ、秘めた才能としかいえないようなものですよ。

で、いま入居しているママは、夏が匂いたつよう写真を撮るんです。

写真をみせてもらいながらおしゃべりしていると、夜香木の香りのなかエイサー隊を探して歩く、お祭りがいつまでも続く夏の夜のことを思いだしました。

彼女の才能をちょいとお披露目。

私たちはようやく今年、沖縄の夏の夜を取り戻すことができそうです。みんな本当にコロナのなかで頑張った、ふんばった。

あなたは今年、ふたりの子どもと一緒に沖縄の夏の夜を取り戻すのね。

あなたのふたりの子どもは、生まれてきて初めてのエイサー隊に目をまんまるくするだろうね。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【上間】