気配を消すひとたち
実は先月から、おにわはNHKのハートネットTVのスタッフの取材を受けています。
これまでもあちらこちらから調査関係のオファーはあったのですが、テレビなどのメディアの取材や脚本化はすべてお断りをしてきました。
(これについては、『地元を生きる』執筆メンバーの打越正行さんがメディア関係者に言いはなってきた言葉がめっちゃかっこいいと思ってきました。
「いいものつくりたかったら、自分で現場に入ってください」
これは本当にそのとおり!と思っています。)
が、池田晶子賞の時にお会いしたNHKの松本ディレクターの居ずまいや依頼の仕方やメールの内容があまりにも素晴らしく、この方ならば大丈夫ではないかなと思いスタッフにも相談して今回の取材がはじまりました。
スタッフへのご挨拶のためだけに東京からいらした松本さんは本当に気配を消すのが上手な方でした。
すみっこに座って、必要があったら出ていって手伝い、必要がなければ隅っこに戻り、必要があったらまた出ていく……。
10年近くフィールドワークの授業を担当していますが、学生さんたちに最初に伝える、
”まず、フィールドでは、すみっこなどに座り、自分の気配を消して、その場所の空気をつかみます”
とは、このことです!
といいたくなるようなふるまい方をするのです。
そういう松本さんが連れてきたクルーも、まさにそういうかんじでした。
スタッフのひとりが「圧がない! わぉ! なにものってかんじだねぇ」
とほれぼれしたのも納得です。
そういうわけで撮られていることに気が付かないようななかで、
各自の胃袋の相談したさまざまなサイズ感のぶっかけそば、
真弓さんが出汁は尾頭付きの鯛の骨でとってくれて、
Aさんが食べたいといっていたシイタケの素揚げも煮卵もかき揚げも賑やかに食卓に並びます。
「三姉妹」といわれていたクルーは寒さのなか東京に帰りました。
また来月、お待ちしておりますね。 〔上間〕
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